【発達障害児のマンション騒音トラブル】我が家が注文住宅契約に至ったワケ

日々の子育て・雑記

実は我が家…昨年、騒音のクレームがきまして、マンションから戸建てへ移る予定です。

ありがたいことに、親が土地を持っていたので、そこに建てる予定です。今は土地の価格が上がっているので、本当にありがたいです。

クレームがあったのは9月。騒音に対して懸念があったので、その時点で既にハウスメーカーと仮契約をしてきました。1年後を目標に、話を進めていきます。

2か月前までは、マンションが快適で大好きで、ずっとこのまま住み続けていくものだと思っていました。69㎡の1LDK、決して大きくないけれど、3年前に風通しが良いウォークスルーにリフォームし、とても気に入っていたマンションです。今も、マンションの利便性、快適さを享受していて、本当に戸建てに移るのか??と信じられない気持ちも若干あります。

ではなぜ移るのか。

次女の癇癪(かんしゃく)がひどいからです。

次女は、学習障害、ADHDや軽い自閉スペクトラム傾向があります。1年前から服薬を開始し、これでもかなり落ち着いたのですが、イライラや不快を床ドンドン、と踏み鳴らして訴えたり、暴れることが多いのです。

学校や外ではとってもいい子なので、皆さん信じられない、と口をそろえますし、家庭が悪いのか??と思われるかもしれませんが、私たち夫婦は福祉職に従事しています(私は昨年まで従事していました)。恐らく、一般家庭よりも、障がいへの理解度はあるはずですし、療育的な対応も続けています。

でも、ダメなんです。

1年くらい前から、不快な時に家で暴れることが増え、その度に、10カウント(医師からの勧め)、タイムアウト(別の部屋に移す)、布団に横になる、ボクシングミットを使うなど、様々なことをしてきましたが、どんなことをしても効果はなく、それを超えて、次女は暴れるのです。

近所迷惑を気にして、何度「やめて、やめなさい」と伝えたか。何度絶望したか。

どんな療育的方法も効かず、押さえつけたり、厳しく叱らざるを得ない時もありました。止めなければ、と私も夫も必死でした。しかし、そうなると、自分の頭を叩いて、泣き喚く。次女も、頭の中がぐちゃぐちゃで、とてもとても苦しんでいました。家庭の中がめちゃくちゃでした。

子供たちが小さくて、ここまで騒音がひどくなかった頃は、よく下階にご挨拶に行っていました。毎回、「こどもは賑やかなもの。騒音は一切気にしないで」と言ってくださいましたが、この1年は本当に騒音過ぎて、合わせる顔がないのと、クレームがいつきてもおかしくないという恐怖にかられ、ご挨拶すらできなくなっていました。

隣戸の方には、事情を話して、会う度に申し訳ない、と伝え、お互い様だから、と言ってもらっていたのですが…。ついに、クレームが来ました。しかも、「壁を叩いていますか」と。その時は、次女はいつものように床をドンドンしていました。まさか、床ドンドンが壁のように聞こえるくらい、大きな音だとは驚きました。相当な騒音なのだと、そこではっきりと自覚しました。

と同時に、今まで神経を張り詰めて生活してきたのに意味がなかったんだ、どれだけ迷惑をかけていたのか…、と、ショックで…。こんなに頑張っているのに、これ以上どう頑張れというのか、もう一刻も早く消えてしまいたい、と、涙が溢れて止まらなくなりました。よほど強いショックだったのか、出すものがないところまで、嘔吐もしてしまいました。夫が、子どもたちを出してくれたので、一人でとことん落ち込みました。

今まで、何度も人生を絶ちたいと思いながらここまでやってきたのに、行政からは「軽度」と切り捨てられ、住む場所すら認められないのか、と…走馬灯のように、これまでのことが浮かんできました。

散々泣いて、落ちるところまで落ちたら、後は上がるだけ。もう充分に頑張ったから、すぐにマンションを出て行こう、と決めました。いつもは慎重な夫も、この時ばかりは「そうだね」と即決。

そして、一気に動き始めたのです。数か月前に、引っ越した方が良いかな、とハウスメーカーを見に行っていたこともあり、仮契約まではトントン拍子に進んでいきました。

幸いなことに、私たちは引っ越す選択肢があったから動けたけれど、そうじゃない人、精神的にギリギリで生活している家族も多いと思います。

だから、この発達障がい児者のマンション騒音問題は、いつかライフワークにして、本当になんとかしたいと思っています。これから先、空き家もたくさん増えるでしょうし。戸建てをうまく活用して、騒音を気にせずに、療育的に少しずつ不快の対処法を習得していけるような、そんなチャンスが一人一人にあればと強く思います。ビクビクして不必要な対応や行き過ぎた押さえつけをするより、成長の一過程と割り切り、当事者の学習への投資をしたいです。

さすがに次女も、直接クレームが来たことに驚いたのか、それ以降、床ドンドンの回数と大きさは減ってきました。(ちょうど、タイミングよくストラテラ増量して、落ち着いてきたのも大きいと思います)

そんなこんなで、きっかけとしてはショッキングな始まりの戸建て計画でしたが、今では完全に切り替えて、「クレームを言ってくれて有難い」と思っています。そうでなければ、引っ越しを決断できませんでしたし、今もびくびくしながら生活していましたから。

今も、次女が不安定になる度に、私は焦って何とか押さえつけようとしてしまいます。決して、全てがよくなったわけではありません。悪循環を早く断つためにも、せっかく与えてもらった戸建て計画に感謝しながら、身の丈にあったシンプルでコンパクトなおうちづくりを目指していきたいです。

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